サービス内容
<メタバーコーディング解析の場合>
・ サンプル数
・ 解析対象(魚類相、動物相など)
<リアルタイムPCR解析・デジタルPCR解析の場合>
・ サンプル数
・ 解析したい生物名
リアルタイムPCR解析とデジタルPCR解析にはそれぞれ以下のような特徴があります。
定量解析を実施したい場合はデジタルPCR解析を、希少種の在不在解析には、反復数が多いリアルタイムPCR解析をおすすめします。
また、継続調査には同じ手法を使用することをお勧めします。
【リアルタイムPCR解析】
・ PCR阻害耐性が低い
・ 定量解析には検量線が必要(追加費用あり)
・ 標準で4反復実施
【デジタルPCR解析】
・ PCR阻害耐性が高い
・ 定量解析には検量線が不要(追加費用なし)
・ 定量解析の精度が高い
・ 標準で2反復実施
コピー数とは、サンプル中に目的とするDNAがいくつ存在しているかを示す単位です。一般的に、コピー数が多いほど、調査対象地域における生物量(バイオマス)が多いと推定されます。ただし、環境中に放出されるDNAの量は、生物の体の大きさや活動量によって変動するため、コピー数がそのまま個体数を示すわけではない点にご注意ください。
・ 環境DNA 網羅的解析(メタバーコーディング解析):PCR阻害物質を除去するためのカラム精製が標準工程に含まれています。また希薄なDNAを増幅させるために1st PCRを標準で8反復実施し、感度を高めています。
・ アンプリコンシーケンス解析(ショートリード・Illumina):PCR阻害物質の除去はオプションとなります。また1st PCRは1反復です。
解析費用はアンプリコンシーケンス解析の方が安価となります。
同じ領域の解析をご依頼いただいた場合、納品される結果データの形式はどちらも同一です。
可能です。
<価格例>
ろ過・DNA抽出 7,000円
メタバーコーディング解析 20,000円×2=40,000円
合計 47,000円(税別)
<納期>20営業日
可能ですが、割高になります。
<価格例>
ろ過・DNA抽出 7,000円
リアルタイムPCR解析 24,000円
合計 31,000円(税別)
<納期>20営業日
可能です。
<価格例>
ろ過・DNA抽出 7,000円×3=21,000円
メタバーコーディング解析 20,000円×3=60,000円
リアルタイムPCR解析 8,000円×3=24,000円
合計 105,000円(税別)
<納期>20営業日
魚類(MiFish)以外にも、節足動物(gInsect)、無尾目(gFrog)、有尾目(gSalamander)を対象とした定量メタバーコーディング解析の実績があります。
追加費用および追加納期については、MiFishの定量解析と同様です。
・ 定量解析費用:1万円/サンプル
・ 納期:通常納期+5営業日
基本的には必要ありません。公共のデータベースに登録されている塩基配列情報をもとに解析を行うため、個体の提供は不要です。その生物種の情報がデータベースに登録されていない場合は、個体を提供していただく場合があります。
はい。対象の生物種名をお知らせください。データーベースに登録されているかお調べします。
お問合せの多い魚類と節足動物については、一覧をご用意しております。下記よりダウンロードできます。
魚類用データベース登録種一覧.xlsx 節足動物用データベース登録種一覧.xlsx
一覧は、河川環境データベース(河川水辺の国勢調査)のリストに対して、弊社で使用しているデータベースの登録状況を示したものです。
●:配列が登録されている。
▲:配列が登録されているが、どちらの種かは判断できない。
注)河川環境データベースと弊社データベースの間で登録の学名が違うために、配列の登録があるが「●」がついていない場合があります。確認したい生物種がございましたら、お手数ですがお問合せいただければと思います。
送付いただいたサンプル全量をろ過することを基本としていますが、濁度が高い場合など、フィルターが目詰まりを起こした場合は、その時点でろ過終了となります。複数のフィルターを使用してろ過量を多くしたい場合は、2,500円/フィルター(税別)の追加料金が発生します。
2017年9月より0.22 μm(PES)のフィルターが内蔵されているろ過ユニット「ステリべクス」の使用を基本としています。濁度が高い場合は状況に応じて1.6 μm(GF/A)フィルターを用いたプレろ過をし、両方のフィルターからDNA抽出を行います。
はい。作業内容の詳細は作業報告書からご確認いただけます。
網羅的解析
環境DNA分析では調べられません。環境DNA分析では、生物Aと生物Bの両方が存在するのか、それとも交雑個体が存在するのか、区別することができないためです。交雑しているかどうか調べるには、個体組織をご用意いただき、生物種の同定をご利用ください。
環境省生物多様性センターから提供されているMiFish法に係る誤同定チェックシートをご活用ください。
環境DNA調査 | 生物多様性センター(環境省 自然環境局)
https://www.biodic.go.jp/edna/edna_top.html
可能です。弊社では、以下の論文で使用されているプライマーを推奨しております。
Sano, I. , Shirai, A. , Kondo, T. and Miyazaki, J. (2017) Phylogenetic Relationships of Japanese Unionoida (Mollusca: Bivalvia) Based on Mitochondrial 16S rDNA Sequences. Journal of Water Resource and Protection, 9, 493-509. doi: 10.4236/jwarp.2017.95032.
種特異的解析
交雑かどうかは、核ゲノム側の解析をする必要があるのですが、オオサンショウウオとチュウゴクオオサンショウについて、その核ゲノムの情報がなく、そもそも解析すること実施できません。オオサンショウウオとチュウゴクオオサンショウの種特異的解析は可能です。
Positivesの数値が1だと偽陽性の可能性を否定できないため、2以上を陽性と判断するのが望ましいです。
サンプル採取
●容器
ポリ瓶を再利用する場合は10倍希釈した漂白剤(ブリーチ)に3時間以上浸した後、蒸留水でよく流してからお使いください。新品の場合はこの作業は必要ないと考えていますが、慎重を期す場合は行ってください。
●採水
必ず手袋をして採水してください。
●保存
採水後はできる限り早く冷蔵保存してください。冷蔵保存が難しい場合は、下記Q3の「冷蔵保存・送付が難しい場合」を参考にしてください。
基本的にはお客様自身でご用意いただいています。弊社からご提供する場合はアイボーイ広口瓶 1 Lをお送りしておりますが、有償となります(500円(税別)。オスバン消毒液をお付けしています。
サンプル送付
河川水の場合、水サンプル(1 L)です。海水の場合、1 L以上ろ過できますので、ご相談ください。
● サンプルが漏れないように蓋をしっかり閉めてください。
● 必ず冷蔵便で送付してください。
※ 冷凍は推奨しません。凍結融解に伴い細胞が破壊され、解析対象であるDNAが溶液中に放出され、フィルターを通り抜けてしまうためです。
※ 冷蔵保存・送付が難しい場合
「オスバン消毒液」を添加し、常温保存する方法がございます。
2017年4月に発表された下記の論文にて、塩化ベンザルコニウム0.01%添加により10日程度の保存が確認されています。塩化ベンザルコニウムは「オスバン消毒液」という製品名で10%のものが販売されているので、水1 Lに対してオスバンを1 mL添加すればよいです。
<参考論文>A simple method for preserving environmental DNA in water samples at ambient temperature by addition of cationic surfactant
※平日着でお願いします。発送は元払いでお願いしています。
送付いただくDNAの基準は以下の通りですが、環境由来のDNAでは濃度が低いことが多いため、濃度については基準を満たしていなくても受け入れ可能です。
濃度:0.5 ng/μL以上
液量:液量20 μL以上(環境DNA解析は1stPCRを8反復しますので、多いほうが望ましいです。また複数領域解析する場合は ×領域分が必要になります。)
純度について基準はございませんが、弊社では環境DNAの解析の際、抽出DNAのPCR阻害物質の除去(カラム精製)を実施しております。
データ解析
単位は、テンプレートとして使用したDNA 2 µL中のコピー数です。copies/mLへの換算にご利用いただけるExcelファイルもご用意しております。
生データ配列については、データサイズが大きいため、閲覧するには生物情報学的な知識が必要になります。代表配列はテキスト形式で記載されているため、メモ帳などのテキストエディタでご確認いただくことが可能です。それ以外の項目については「納品データのご説明」ファイルをご確認ください。
メール・電話・WEBミーティングのいずれでも対応可能ですので、お気軽にご連絡ください。