発酵オカラの菌叢解析(定量あり)

先週末は毎年桜山の草刈りでした。天気も何とか持ちこたえて土曜日丸一日と日曜日午前中作業できました。装備も毎回少しづつ改善し、毎回パフォーマンスが改善されています。

アンプリコンシーケンス解析のデモデータを作るために、アメリカミズアブの飼育に使っている発酵オカラを時系列でサンプリングして解析しました。最近新しく追加オプションとして始めたqPCRによる定量情報の取得も行いました。自由研究としては結構きれいな結果を得ました。発酵には市販のスターター(2種類の乳酸菌)を使っています→一番右のサンプル。一番左が乳酸菌添加前で、当然微生物はほとんど存在せず、ほぼオカラ(大豆)の葉緑体とミトコンドリア由来の非特異的増幅でした。乳酸菌添加後24時間でいっきに微生物が増殖し、その後数日間は少しづつ菌叢が変化していきます。そして、5日目から6日目で菌叢が大きく変化しました。仕込み後数日で甘酸っぱい臭いが発生し始めるので、スターターの乳酸菌が優先しているのではないかと予想していたのですが、実際のところそうではなく、オカラを含めた環境由来の微生物が大半をしめていました。やっぱりやってないとわからないですね。

qPCRの定量情報を加えた結果です。サンプル間でのコピー数にあまりにも開きがあると非常に見ずらくなる可能性があるので、縦軸は対数表記としました。コピー数の数値データは別途csvファイルであります。葉緑体とミトコンドリアの非特異的増幅が大きいので、定量解析の結果としては良いサンプルになりませんでしたが、数値データをみるといろいろと有益な情報が得られました。

以上の結果から

(1)ミズアブに餌として与えるのは発酵後6日以降がよい

(2)通説通りオカラは足が早い→購入したらすぐに調理しましょう。

以上、qPCRによる定量情報取得のPRでした。