進化学会

木曜日~土曜日で進化学会に出展していました。

自分の大学院時代の研究テーマに近い、共生や原生生物関係のいくつかシンポジウムやワークショップも聞きました。

次世代シーケンスが普及したことで進化の研究はとっても進んでおり、大変面白い話が聞けました。

二つほど挙げます

(1)窒素固定する珪藻

筑波大学のグループがシアノバクテリアを取り込んで窒素固定用のオルガネラとしている珪藻を発見してました。

面白いだけでなく学術的にもとっても価値があると思うのですが?

オルガネラゲノムも解析しており、すでに光合成に必要ないくつかの遺伝子は抜けていました。

(2)光合成をやめた珪藻

こちらは京大グループ(自分の出身研究室の後輩です)。光合成しなくなった珪藻(これも発見しただけで

凄いと思うのですが)の葉緑体ゲノムを解析して、オルガネラとしての機能が現在どのような段階にあるかを解析。

マラリア原虫等が保有しているアピコプラストとも比較を行い、オルガネラの機能縮小がどのように進んでいくのかを説明。

学会で話を聞いて久しぶりにワクワクしました。

画像はハプト藻っていう原生生物です。ハプト藻にも窒素固定オルガネラをもっていると考えられている種がいるとのこと(難培養なので検証が難しいようです)。

ちなみに自分の大学時代の研究はある渦鞭毛藻の葉緑体の由来をDNA解析で調べるというテーマで、その結果ハプト藻由来であるとことが推定されました。