生物種の同定
DNA解析を用いた生物種の同定は利用の拡大は進んでいますが、解析方法としては従来の技術であるサンガー法を用いているのが一般的です。弊社では一歩先に進み、次世代シーケンサーを用いた生物種の同定を開始しました。
次世代シーケンサーによる解析のメリット
野生生物の糞便のような複雑なサンプルにおいても種同定が可能な点で、これまでサンガー法でのDNA解析では困難だったサンプルが解析可能です。
ご要望に応じてプライマーを設計して(無償)解析します。
※解析するDNA配列が500bpを超える場合はサンガー法での対応となります。
1.生物種の同定のサービス概要
価格 | 10,000円/サンプル(税別) |
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納期 | 20営業日 |
解析の流れ | お客様 ・サンプルを冷凍便で弊社に送付 弊社 ・サンプルからDNAを抽出 ・PCR法でDNAの部分配列を増幅 ・PCR産物の塩基配列を決定 ・データベースの配列と比較して、生物種を推定 ・報告書の作成解析結果データは、ダウンロード形式で納品します。 |
オプション | ・系統樹の作成 30,000円/回(税別) ・パプロタイプネットワーク解析 30,000円/回(税別) |
次世代シーケンス解析による実施事例
そのほか、
・魚粉に使われている魚の種同定(サンプル:魚粉)
・植物病害の原因菌(真菌)同定(サンプル:培養したコロニー等)
・スナヤツメやカマツカの個体群同定(サンプル:ヒレ)
・ニホンメダカの地域個体群の判別(サンプル:ヒレ)
・マシジミとタイワンシジミの判別(サンプル:身)
・トノサマガエルとトウキョウダルマガエルおよびその交雑種の判別(サンプル:組織の一部)
・ウナギの種判別(サンプル:蒲焼の一部<できるだけタレがかかっていない白い部分>)
サンガー法による実施事例
・ドジョウとキタドジョウの判別(サンプル:ヒレ)
2.よくある質問
Q1.ホルマリン固定はダメですか?
ダメです。ホルマリンによってDNAが断片化されてしまうので、避けてください。
既にホルマリンで固定されている場合は、専用のDNA抽出キットを用いる必要があり、追加料金が1万円/サンプルかかります。また、その場合でも、結果が得られない可能性が高いことを予めご了承ください。
魚など生体が採取でき、すぐに送っていただける場合は、固定液は使用せず冷凍便で送っていただければ問題ありません。
しばらく保管する場合は、RNA later またはエタノールに漬けて、冷蔵または冷凍(RNA laterの場合は、-20℃まで)保管がオススメです。価格が高いですが、RNA laterのほうがより良いです。
Q2.糞の採取時の注意点は?
なるべく新鮮な糞を採取してください。時間が経過していると、糞をした生物のDNAが分解されている可能性が高いです。
また、鳥の糞の場合、白い部分(尿素部分)は避けて採取してください。白い部分にはDNAが少ないです。