題名ふざけていますが真面目な実験結果です。
マイクロバイオームを解析するためにはサンプル中に含まれている微生物からDNAをできる限り取り出すことが非常に重要です。
放線菌やバチルスのような殻の硬い微生物はDNA抽出の前に物理化学的な処理によって殻をきっちり破壊しないとDNAが出てきません。
この処理が十分でないとサンプル中に含まれている放線菌やバチルス等の割合が実際よりも低くなります。放線菌にはビフィズス菌も含まれているので、腸内細菌叢の解析には結構重要な問題です。
弊社では粉砕エネルギーを効率的に粉砕に利用するため、サンプルを凍結乾燥させた後、凍結条件下でステンレスビーズを用いて粉砕しています。
一般的には液体中(溶解buffer等)で細かいガラスビーズやジルコニアビーズで粉砕を行うのですが、弊社の考えでは上記の凍結粉砕の方が理論的に効率よく粉砕できると判断し、標準的な粉砕方法としています。
これまでもいくつかのサンプルで検証し、その有効性を確認していたのですが、ようやく糞便サンプル(自分のです)できちんとした比較結果を得ることができました。
予想していた以上に凍結粉砕の有効性が明らかになりました。
データは出していませんが、DNA抽出の段階でも凍結粉砕の方が液相粉砕よりも5倍程度の収量が得られております。
詳しい結果に興味がある方はお気軽にご連絡を。