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原核生物のゲノムタイピング「ANI」「wgMLST」(ゲノム解析)

目的に応じて2つの解析方法があります。

次世代シーケンシング解析のコストはぐんと下がりました。多検体の全ゲノム配列を取得し、どんどんデータ解析してはいかがでしょうか?

解析名 概要 価格(税別) 納期
ANI (Average nucleotide identity) アセンブル後の配列を使って、全ゲノム比較を行います。アライメントがとれた領域について類似度を計算します。比較する菌株が同種であるか確認するのに有効な解析です。 10,000円

+アセンブル料金(※1)

1週間

アセンブルを同時依頼の場合は、アセンブル納期のみでOK

wgMLST (Whole genome multilocus sequence typing) アセンブル後の配列を使って、全ての機能遺伝子についてアライメントを行い、株間での比較を行います。どのような特徴を持っているか調べたいときに有効な解析です。 10株まで一律40,000円
※11株以上の場合、1サンプルあたり+2,000円

+アセンブル料金(※1)

1週間

アセンブルを同時依頼の場合は、アセンブル納期+1週間

※1 アセンブルの価格は以下の通りです。アセンブル後の配列データをお持ちの場合は追加費用は発生しません。
1~ 3株 30,000円/サンプル
4~ 7株 25,000円/サンプル
8~23株 20,000円/サンプル
24株~ 10,000円/サンプル
納期は、24株ごと1週間です。

配列データの取得からご依頼の場合は、こちらをご覧ください。

解析事例

3株の大腸菌(Escherichia coli DH5α /E. coli BW2952/E. coli JM109)を使って各解析を行いました。

ANI (Average Nucleotide Identity)

菌種の同定は、DNA-DNA Hybridization (DDH)法が基準とされてきましたが、操作が煩雑で、結果の判断が難しいという問題があります。簡易的に菌種を同定する場合には、16S rRNA遺伝子配列がよく使われていますが、配列の保存度が高いため、配列が99%以上一致しても別種であることもあります。16S rRNA遺伝子配列で明確に区別できない分類群における菌種の同定方法として、よく論文で使用されているのがANIです。
ANIは、アセンブル後の配列を使って全ゲノム比較を行います。アライメントがとれた領域について類似度を計算し、相同性95%(DDH相同値70%に相当)以上で同種とみなします。

●大腸菌3株のANI結果

E. coli DH5α E. coli BW2952 E. coli JM109
E. coli DH5α 100 99.95 99.98
E. coli BW2952 99.95 100 99.97
E. coli JM109 99.98 99.97 100

どの組み合わせでも相同性95%以上でしたので、3株は同種と考えられます。

OrthoANIu toolで解析
納品データ : ANI.txt >> ANI 納品デモデータ

 

 

wgMLST (Whole genome multilocus sequence typing)

MLSTは7つ程度の特定機能遺伝子の比較であるのに対し、wgMLSTはアセンブル後の配列を使って全ての機能遺伝子(通常は1500~4000)についてアライメントを行い、多型を抽出します。

●大腸菌3株のwgMLST結果

Ecoli_dh5Alpha.fna Ecoli_JM109.fna Ecoli_K12_BW2952.fna
Ecoli_dh5Alpha.fna 0
Ecoli_JM109.fna 105 0
Ecoli_K12_BW2952.fna 282 197 0

MLSTでは同一の遺伝子型に判別されたBW2952とJM109において、197遺伝子で配列の違いが確認されました。

Fast-Gepで解析(BW2952のデータをリファレンス)
納品データ :差異のあった遺伝子リストや遺伝子数の表(html形式)、配列データ、アライメントデータ、系統樹用ファイル
>> wgMLST 納品デモデータ

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